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舞台「刀剣乱舞 悲伝 結いの目の不如帰」感想 弐 

舞台「刀剣乱舞 悲伝 結いの目の不如帰」感想 弐

 

前回の感想は主に公演の内容について書きました。

今回は弐として、役者さんの感想を綴ります。

舞台 刀剣乱舞の各役者さんの作り込みとアンサンブルさんの完成度の高さは圧巻です。

某プリズムのきらめきが半端ない映画の主題歌の歌詞が本当に当てはまる。

「ありがとうのかわりに好きって言わせて~」

好きです。としか言い様がないです。

メインキャラは言わずもがな、ありのままの二次元を三次元で成立させているわけですが、時間遡行軍の動きや見た目もありのまま二次元を三次元再現って、普通出来ひんやん!刀ステ半端ないってと叫びたくなってしまいます。

総評としては役者さん個人のポテンシャルがそもそも高いかつ、キャラに寄せる意識に甘えがないって感じです。

※あくまで個人的な感想です。

 

もう個人別では感想書かないと思っていたのに書かずにはいられない。

それでは語っていきます。

 

鈴木拡樹さん(三日月宗近役)

・THE 三日月宗近。佇まいと雰囲気の作り方がぶれない。このぶれなさが本来、刀であるという事を実感させてくれる。いい意味で無機質な人間。

・憂い、悲しみなどの含みをもたせた芝居が秀逸で、感情の緩急が国宝。

・体力オバケ(今回の公演は最初から最後まで刀を振り続けていた)

 

荒牧慶彦さん(山姥切国広役)

・殺陣にしなやかさと泥臭さを共存させていて、綺麗なだけではない、いい意味で汗臭さのある動きがどこか愛嬌があって、山姥切さんの人(刀)の良さを体現されている。

・感情が大きく動くときの芝居が普段の刀らしく生きている時と差があって、前述した鈴木さんとは違って人間味のある芝居が温かい。

・初演の時の印象とまるで違って、力強いまんばちゃん

 

三津谷亮さん(骨喰藤四郎)

・立ち姿とお声はゲームそのもの。姿勢の良さと立ち姿のスマートさで儚さを体現してしまうところは必見。

・殺陣に足技が多く、俊敏、無駄な動きがなさすぎて、彼は心はあれど、一貫して刀なんだなと思わされる。

・鯰尾くんと共闘するところが見たいので是非続投して頂けると願ったり、叶ったり

(記憶が戻るといいですねと応援したい)

 

椎名鯛造さん(不動行光役)

・椎名さんの身軽さは天下一品。短刀かつ、数多くの敵に対峙しても全く引けを取らない立ち回り、短刀故に敵の懐に入り込んでの戦う事が多いので運動量も多いところは感服。

・極の不動くんと修行前の不動くんの演じ分けがわかりやすい!極の不動くんかっこいいです。

・ダイナミックな動きを備えつつも、周りを見て繊細に心の動きを表現されていました。

 

和田雅成さん(へし切り長谷部役)

・頭からつま先まで生真面目さで包みましたと言わんばかりの芝居は紛れもなくへし切り長谷部で台詞の端々に怒りと正論と優しさの感情をどことなく忍ばせている感じが好きです。

・極修行の時は少し生真面目さを脱ぎすてて、素の長谷部さんに大人の色気を感じずにはいられませんでした。(オンオフの分け方が慎ましくて好きです)

・揺るぎない忠誠心と揺るぎない正義感をありがとうございました。

 

和田琢磨さん(歌仙兼定役)

・優雅さと雰囲気、お声、情緒豊かな台詞まわしはゲームそのもの。

・お節介は野暮なことだと思っていながらも、世話焼きな性格が災いしてちぐはぐな感情に振り回されている感じがとてもコミカルでかわいくて、ころころ変わる表情がとても魅力的です。

・内番服姿がかわいいがすぎました。

 

健人さん(鶴丸国永役)

・驚かせてやりたい!自らも驚きたい!という陽気な鶴丸ではなく、

少し影をもった儚げな鶴丸さん。驚きも何もかも、相手を思ってこその結果で大切な人たちの気持ちを救えるのは驚きしかないのではないかと元は刀であるがための不器用さを兼ね備えているように思った。

・優しみが強い

・殺陣がトリッキーで見ていてわくわくする。まるで剣舞

 

東啓介さん(燭台切光忠役)

・存在が燭台切光忠ご本人。声も身体も動きも光忠さんが東さんなのか、東さんが光忠さんなのかはもはや哲学レベル。

・厨ミュージカル中のビブラートは必聴!

・東さんの優しさをいろんな形で表現される芝居は圧倒されます。やさしさってなんだろうって感じです。(いつも他の人の事で悩んでいるが故に自分のこととなると自分の存在が不安定になりすぎちゃうところとかすごいです)

 

川上将大さん(大般若長光役)

・足が長すぎる。存在が二次元。

三木眞一郎さんリスペクトされているのがとてもわかる。そしてどんなに動いていても意識的に崩さないように台詞まわしをしてくださっている。

・気配りに余念がなく、常に周りをみて一呼吸おいてから話出す姿と雰囲気が頼りになる感じがすごい。

 

前山剛久さん(鶯丸役)

・あなたが鶯丸さんで良かったです。お茶目さとマイペースさとそつなく戦ってしまう姿が鶯丸さんでした。

・良い意味であまり目立たず、その場に溶け込んでしまう飄々さ、雰囲気、それでいて経験値としては充分といった感じがたまらないです。

・お茶をすする姿がとても愛らしいです。

 

加藤将さん(大包平役)

・立ち姿がゲームそのもの。仁王立ちする姿でさえ勇ましさが伝わってきます。

・少し固さのある立ち回り、でもその無骨さがまっすぐな大包平だなぁとも思ってます。

・揺るぎない猪突猛進差さと声の張りがすごい。鼓膜ダイレクトを感じて下さい。

 

玉城裕規さん(小烏丸役)

・圧倒的父上。すべてを包み込む雰囲気と優雅すぎる殺陣からは目が離せない。

・三日月さんに並ぶ、安心感と存在感。

・神秘的なお姿はまさに付喪神様。小烏丸様を表現できるのは玉城さんしかいないのではと思います。

 

中河内雅貴さん(足利義輝役)

・厳かな雰囲気と包容力のある芝居は必見。既存キャラではないものの存在の大きさは役者さんの力量を感じずにはいられない。

なぎなたを軽々と振るうお姿はまさに鬼神。刀剣男士ではないけれど、殺陣は必見です。

・刀剣男士や鵺に対して慈愛に満ちたやりとりは舞台の内容的には苦しく悲しいはずなのに、顕現前にここに数ある刀剣達を所有していたことにどこか安心してしまいました。

 

碓井将大さん(鵺と呼ばれるもの役)

・鵺の自我の芽生え前後の芝居がすごい。感情が時間と経験値が上がるにつれまとまり、成熟する体現を見てください。鵺の繊細な心の動きをみんなみてください。

足利義輝を慕う姿が健気で、敵である存在のはずなのに敵とまで思えず、むしろ成長を見届けてあげたいと切ない気持ちにしてくれます。

・役柄的にはあまり刀の経験値はないのですが、殺陣とても綺麗です。とても綺麗な刀なんだろうなぁと思うばかりです。

 

 

という感じでメインキャラだけでも感想をと綴ってみました。

 

書いてみて思うこととしては、どのキャラ、役者さんを切り取って見たとしても

大満足な結果になるのではないかということですね。

私も回数が許すならば、各公演、集中して見る人を決めて観劇したいというのが本音です。

結論、目が足りない事件になるんですけど・・・・・・。

 

それでは、これにて感想弐 完!

 

長々とありがとうございました。